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スキマにて候


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レトロッチ
「え~、スキマ~、スキマ~、スキマはいらんかね~」

TImusica
「おう、ただいま。レトロッチ、帰ったぞい」


レトロッチ

「オカエリなさ~い。スキマ~、スキマ~、スキマはいらんかね~」

TImusica
「今日はアッパレ陽気。絶好のウォーキング日和じゃったわい。近所の美人マダムトリオに捉まって、二時間も立ち話してしもうた。そんでね、そんでね。今日はもう一人いたんじゃ。何と、こないだ町内に引っ越して来たばかりの噂の未亡人。成り行きで、彼女も井戸端会議にお仲間入りして、大盛り上がり~!まだ30過ぎじゃとな。綺麗じゃったな。上品じゃったな。憧れちゃうな。このアパートにくれば良かったのにぃ」

レトロッチ
「そりゃ、良ござんしたわネ。え~、スキマ~、スキマ~、スキマはいらんかね~」

TImusica
「ああうっとおしい。何じゃ何じゃ何事じゃ、スキマスキマって。スキマがどうしたって?」

レトロッチ
「ねぇ、旦那ぁ♡、“スキマ”買ってくださいな~。売れなかったら、今夜もボスからこっ酷くお仕置きされますのことヨ。シクシク・・・」

TImusica
「おやまぁ・・・、そりゃあ気の毒に。お嬢さん、一ついくらだい? そのスキマとやら」

レトロッチ
「おひとつ三万円ですのことヨ」

TImusica
「(ち、ちと高いが)ホレ三万円・・・・・って、アホ、誰が出すかい!」

レトロッチ
「Oh! マンマ・ミ~ア! ああもうちょっとだったのにィ!」

TImusica
「ああ、もうエエもうエエ。ノった吾輩もアホじゃった。そんで、“スキマ”とは何ぞえ?」

レトロッチ
「コレ」

TImusica
「何じゃ、写真か。ほぅ、どれどれ・・・。路地裏のスキマに、(チンチン電車の)ドアのスキマに、お次は・・・、ん、何じゃコレ? ゲッ、洗濯物のスキマからゴズィーラが! 緊急警報発令! ただちに避難せよ!!」

レトロッチ
「もう! 慌てなさんなって。よう見てみ。初めのうちは、ガルル~食ってやるぞ~って感じだったけど、そこはアタシのお色気で・・・。ウィンク♡一発、ウッフン♡一発。ゴズィーラがメロメロしてるスキを狙って、必殺仕事人みたく首掴んでゴキッ。一丁アガリですのことヨ」

TImusica
「(・・・呆然)オ、オヌシって奴は・・・、可愛い顔をしよって何と恐ろしい・・・。し、しかし、よう見てみれば・・・、女にしては、この腕ごっつくないか?」

レトロッチ
「気のせい、気のせいヨ。そんなことより・・・。スキマ、もといスキあり! 三万円ゲーット!」

TImusica
「何すんじゃい! ドロボ~! そんなセコイ真似を企てる時間があったら、オヌシ自身のスキマを何とかせぬか。だいたいじゃな、オヌシは身も心もスキマだらけなんじゃよ。心頭滅却せよ。全く、ハンパ愚かな奴め」

レトロッチ
「ジ~~ッ」

TImusica
「?」

レトロッチ
「ジ~~~~ッ」


TImusica
「な、なんじゃ、気色悪い。吾輩の、しかも下半身の方をジ~ッ見つめよってからに」

レトロッチ
「ジ~~~~~~ッ。大家さんの“スキマ”こそ、相当なモノですのことヨ!(中身は大したことなさそうですけど)」

TImusica
「えっ? マ、マサカ・・・?」

レトロッチ
「マサカリかついだ金タロー、・・・・ナンテネ!」


TImusica
「ぬ、ぬな~~~~~~っ!! ひ、ひらきっぱなしじゃった、全開じゃった! おお、恥ずかしい、見られてしもうた。マダム達にぃ~、未亡人にぃ~。二時間も~。あぁ、もうおしまいじゃ。吾輩のダンディなイメージが台無しじゃ~。オーイオイオイ」

レトロッチ
「ザンマ・ミ~ヤ! 明日の井戸端会議のトップニュースは、これで決まりですのことヨ。アタクシも仲間に入れてもらおーっと」