夜明けのサラ
<作詞作曲編曲 TACIAO>
誰にも語れない過去から逃げて来た
女の黒髪が憂いをシートに伝える
すれ違う列車の汽笛の音がまるで
悔恨の叫びに似て胸が潰れそうになる
夜明けのサラ 心の中の国境を
越える度後ろ髪引かれる思い
車窓に映る昨日までの
横顔が白けた景色に薄らいでゆく
向いに腰を下ろす異国の老婦人
黒いベールの奥に同じ匂いを嗅ぎ取った
この轍の果てに何が待っていようと
孤独な魂に何も恐れるものはない
夜明けのサラ 心の中の国境を
越える度思いを断ち切ってきた
回り始めた時計の針は戻せないから
二度と振り向きはしない
夜明けのサラ 心の中の国境を
越える度瞼を夢がかすめる
追い風でも向かい風でもない
抗えぬ運命の風をいつか越えてゆく
抗えぬ運命の風をいつか越えてみせる
~TACIAOメモ~
最も好きな音楽ジャンルの一つであるファド(ポルトガルの民族歌謡)を意識してみた。ただ、あくまでも“ファドを意識してみた”というのであって、本物のファドではない。第一、この程度の歌唱力では、とてもじゃないがファドは歌えない。ファディスタやファド愛好家達が聴いたら、「なんじゃこりゃ?」と失笑を買うことだろう。それから、ポルトガル・ギターは? ヴィオラ(クラシック・ギター)は? なんてツッコミはご勘弁。アレンジはピアノ弾き語りでも、頭の中ではギターラ・ポルトゲーザが鳴り響いているのだ。 |
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