第三幕
2019/02/03(会話内容の舞台は1月3日ですが・・・)
レトロッチ
「ただいま~。愛しの我が家ちゃ~~~ん♡
TImusica
「・・・・・・」
レトロッチ
「アラマ、大家さん起きていましたの? ただいま、今帰りましたわヨ」
TImusica
「・・・・・・」
レトロッチ
「今帰りましたわヨってば!」
TImusica
「・・・・・・・・・」
レトロッチ
「今帰ったって言ってんだろが!(ゴンッ!!)」
TImusica
「イタタタタタタ・・・、鼻打った・・・。な、何すんじゃい、コノッ!」
レトロッチ
「何すんじゃいって、大家さんがシカトするから、お背中にお頭突きを食らわせたんでございますワ」
TImusica
「お頭突きって・・・、あのなぁ。・・・それよりレトロッチよ、吾輩が何で無視したかオヌシには分からんのか?」
レトロッチ
「No、アタクシ、全然わかりましぇ~ん」
TImusica
「ふぅ・・・、もう呆れてモノも言えんわ。ホレ、そこのカレンダー見てみぃ。今日は何月何日じゃ?」
レトロッチ
「ハァ? エ~ト・・・、1月3日ネ。まだお正月ですワ。それがどうかいたしまして?」
TImusica
「どうかいたしまして?って・・・。前にこの<戯言>で会話した日付を見てみぃ」
レトロッチ
「ん~~とネ・・・、12月27日ですのことヨ。何か問題でも?」
TImusica
「問題でもじゃと? アリじゃ、アリじゃ、大アリじゃ! 日付のことを聞いとるんじゃないわ。年を聞いとるんじゃ!」
レトロッチ
「マァ、失礼しちゃう。レディに歳なんて聞くもんじゃありませんワ」
TImusica
「アホか! オヌシの歳じゃなくて、暦の年を聞いとるんじゃ。あ~、まったくイチイチ話をややこしくする奴じゃなぁ」
レトロッチ
「どういたしまして。前にここで大家さんとお話したのは、一週間前だから・・・2018年の12月27日」
TImusica
「戯けいっ! 何が一週間前じゃ。オヌシとここで会話したのは2017年の12月27日じゃろが!」
レトロッチ
「マンマ・ミーア! バレちゃってた? デヘッ♡」
TImusica
「デヘッ♡じゃないわい。一年間も家に帰って来ずに、よくもまあ抜け抜けと・・・」
レトロッチ
「ハハァ? じゃあ聞きますけど、アタクシはその間外で一体何してたっていうんざんしょ?」
TImusica
「ホホォ?」
レトロッチ
「ヘヘェ?」
TImusica
「・・・・・・・・・・」
レトロッチ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
TImusica
「こっちが聞きたいわっ!!!」
レトロッチ
「反応遅っ」
TImusica
「黙らっしゃい! 一年間もオヌシが居らんかったから、この<戯言>のコーナー、去年は一度も更新出来んかったんじゃぞ」
レトロッチ
「マンマ・ミーア! 何をおっしゃいますの? ご自分の怠慢をアタクシ一人のせいにするおつもり?」
TImusica
「た、怠慢じゃと? たたたたたた、タイマン張ったろかい!」
レトロッチ
「張りましょ、張りましょ、張り倒しちゃいましょ!」
TImusica
「前言撤回」
レトロッチ
「ヨロシ。それに、更新更新っておっしゃいますけど、今回でまだ三回目ざんしょ? まるで皆さんが楽しみにしてる人気コーナーのような言い方ざますわネ」
TImusica
「ククッ・・・、痛いトコ突きよってからに。・・・ま、まあ良いわ。ならば、一年間も何処で暮らしとったんじゃ? 言うてみぃ!」
レトロッチ
「このおうちですワ。ここで起きて、食べて寝て、起きて食べてテレビ観て、また寝て起きて、時々徘徊、たまに探偵・・・」
TImusica
「ウソぬかせい! ええか、笑わせるんじゃないぞ。吾輩は前回の<戯言>からオヌシと一度も顔を合わせた記憶はないっちゅーの!」
レトロッチ
「アタクシはありますワ。それより大家さん。一つ聞きますけど、逆に大家さんはその一年間、一体何をしておりまして?」
TImusica
「へっ? ・・・吾輩?」
レトロッチ
「そっ、“吾輩”」
TImusica
「・・・・・・ハテ? ・・・そー言えば・・・・・・吾輩、・・・一体何してたんだっけ?」
レトロッチ
「だっけ?」
TImusica
「な~んにも覚えておりまへん」
レトロッチ
「でしょ? 当然ですのことヨ。覚えているはずがない。つまり・・・」
TImusica
「つ、つまり?」
レトロッチ
「糞づまり・・・」
TImusica
「・・・・・・・・・・・」
TACIAO
「・・・つまり、“ここに居なかった”のは師匠(大家さん)ってこと」
TImusica
「おわ~っ、ビックリしたな、も~! おったんかい、TACIAO。全然気づかんかったぞ」
レトロッチ
「ホント、TACIAOったら、存在感薄すぎ。大家さんはお腹出過ぎ。アタクシはスタイル良すぎ♡」
TImusica
「無視無視。そんで、居なかったのが吾輩ってどゆこと?」
TACIAO
「・・・つまり、師匠はずっと眠ってた」
TImusica
「ハイ?」
TACIAO
「・・・覚えてない? ・・・一年前、師匠は毎日不眠症に悩んでいたよね。・・・それで、レトロッチがにわか仕込みのテキトーな催眠術を師匠にかけたら、なんと一瞬で眠っちゃったというわけ」
TImusica
「眠っちゃった? そんで一年間も?」
レトロッチ
「Si」
TImusica
「な、な、ななななななな・・・・・・・・何で起こしてくれんかったんじゃい!!」
レトロッチ
「だって、大家さんったら、あーんまり気持ちよさそうにグースカグースカ眠ってたもんだから、悪くってサ」
TImusica
「そーゆー問題じゃないっ!! 一年間も飲まず食わずで、どーやって生きられるっちゅーのっ!?」
レトロッチ
「点滴大サービスしてあげておりましたワ。時々お口から離乳食。念のためオムツだって。ウッフ~~ン♡」
TImusica
「・・・・・・」
TACIAO
「・・・でね、レトロッチったら、たまに師匠が目覚めそうになったら、慌てて催眠術かけ直したり注射打ったりしてた。」
TImusica
「ち、ちゅーしゃ・・・・・・」
TACIAO
「・・・それがね、何故か今朝突然目覚めちゃって。・・・レトロッチが居なかったからボクにはどうにもできなかったんだ」
TImusica
「ど、どうにもって・・・・・・。ということは、吾輩が目覚めた時レトロッチがお出掛け中じゃなかったら、吾輩はまた催眠術か注射を?」
レトロッチ
「Si。モチノロンロンよ♪」
TImusica
「ズコーーーーーッ!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
レトロッチ
「アラマァ、また寝ちゃいましたワ」
TACIAO
「・・・あまりのショックで」
レトロッチ
「それにしても、マサカ今日お目覚めしちゃうとはネ。ショック受けると思ったから、前回の<戯言>から一週間しか経っていないことにしてあげようと思ったのにサ」
TACIAO
「・・・その間、エッセイとかだってボクが代筆してあげていたのに・・・。で、どうする?」
レトロッチ
「どうするって、大家さんのこと?」
TACIAO
「・・・うん。・・・まさか、またこのまま寝かしておくとか?」
レトロッチ
「そーね、起きたらうるさいし、このまま寝かしといてあげましょーか。たまに点滴打っとけば食事代だって節約できますワ」
TACIAO
「・・・そだね。・・・“TACIAOよ、いつまでもタダメシ食わすわけにはいかんぞ!”なーんていう小言も聞かずに済むし」
レトロッチ
「そゆこと」
TACIAO
「・・・じゃ、お腹も減ったし何か食べよっか」
レトロッチ
「賛成賛成ルパン三世でございますワ。ちょうどヨカッタ。今日は久しぶりに探偵の仕事料が入ったから、蘭蘭軒に中華食べに行きましょ。御馳走してあげる」
TACIAO
「・・・やった」
レトロッチ
「そんじゃ、大家さん、サイナラ~~~~。後でお布団敷いてあげてあげますからネ」
バタン
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
TImusica
「・・・・・・起きとるぞ。あ奴ら、後で目にモノ見せてくれる」
ガチャ!
レトロッチ&TACIAO
「だったら今すぐ見せてくださいなっ!!!
TImusica
「わーーーーーっ! ビックリしたな、もー! (ガクッ)」
レトロッチ
「また寝た」
TACIAO
「・・・死んだ?」
第二幕
2017/12/27
レトロッチ
「3時~のオ~ヤ~ツ~ 3時のオ~ヤ~ツ~♪ アナタ~の3時~~♪
TImusica
「なんか昔よく聴いたようなレトロチックなメロディーじゃな。ハテ、何だっけ? アイタタタタ・・・」
レトロッチ
「今流行りのワイドショーの定番、『3時のあなた』(注1)のテーマソングの替え歌ですワ」
TImusica
「い、今流行りとな? それ本気で言っておるのか? それにしてもオヌシ、外国人のくせしてよくそんな古い歌知っておるな。・・・アイタタタタタ」
レトロッチ
「Si。モチのロンロンですワ。さぁて、今日の3時のオヤツはと・・・、さっき町会長の奥様から頂いた特製マロンケーキ! しかも二個!」
TImusia
「マロンケーキが二個とな? それってもしかして・・・?」
レトロッチ
「さすがは食いしん坊の大家さん、勘が鋭い。良かったらご一緒してくださいませんこと?」
TImusica
「モチのロンロン、ロンパールーム(注2)じゃ。ご一緒しますとも、しますとも。そうかそうか、気が利くのう。TACIAOには悪いがここは二人で食べるとしようかの」
レトロッチ
「No!No! 何か勘違いなさってません? ケーキは二つ。でも食べるのは一人。“アナタ”はご一緒するだけざんショ」
TImusica
「ヌナ~、オヌシめ、謀ったな。オノ~レオノレ、オニョーレ~~! (ギクッ)
レトロッチ
「ああもう! うっとおしいったらありゃしませんのことヨ。さっきから何ですの? アイタタ、アイタタって」
TImusica
「アイツのせいじゃよ。ア・イ・ツ。全くもう、アイツの自己中っぷりときたら、さすがの吾輩もお手上げじゃ」
レトロッチ
「え、何? アイツ? お手上げ? ・・・バンザイ? 会津磐梯?」
TImusica
「さぁさ、皆さん手拍子を! ♪エンヤ~~~ 会津磐梯山は宝の山よ~~♪ ・・・って違う! イタタタ」
レトロッチ
「♪ハァ~ヨイトヨイト♪」
TImusica
「♪笹に黄金が エ~マタなり下がる~~♪・・・って違う!! イタタタタ」
レトロッチ
「♪チョイ チョイ チョイサ♪」
TImusica
「♪エ、エンヤ~~~♪ ・・・・(ギクッ) うぎゃ~っ!!! 何やらせるんじゃ。イデデデデデ・・・」
レトロッチ
「チョイチョイ大家さん、どーしたの? うずくまったりしてサ。ねえねえ、ノリやすい大家さんってば!」
TImusica
「バ、バカたれ・・・。 オヌシが“誘導”するからついつい・・・。ウウウ、も、もうダメじゃ。こ、腰を完全にヤラレてしもうたわい」
レトロッチ
「それはそれはオメデトウ。・・・じゃなくて、御気の毒サマ。で、アイツって誰? もしかしてペペロンちゃんのこと?」
TImusica
「そうじゃそうじゃ ペペロンちゃ・・・、(ブルブルッ)ペペロンターノじゃ。アイツめ、数か月振りにいきなり帰って来たと思ったら、早速別館『森ノ美術館』で個展を開催するから手伝ってくれと言い出しよった。ヤツの自信過剰っぷりには呆れ果ててモノも言えん」
レトロッチ
「言っておりますワ。それで、奴隷のように手伝わされてたわけネ?」
TImusica
「“奴隷”は余計じゃ。それにしてもあの別館、アトリエだとかギャラリーだとかぬかしておるが、ありゃほとんど物置小屋じゃて。そのくせ変に広いもんじゃから、大片付け大掃除とこの3日間てんやわんやじゃった。アイツめ、全く人を好き勝手に扱き使いよってからに。おかげで背中と腰が痛くて痛くて・・・。もう全身ズタボロ状態」
レトロッチ
「ナンテコッタ! まるでボロ雑巾ネ。それにしても大家さんったら、いっつもペペロンちゃんの言いなりですわネ。ホント、情けないったらありゃしませんのことヨ。もしかして大家さん、ペペロンちゃんと何かあって? マサカ、人には言えない弱みでも握られていたりして?」
TImusica
「バ、バカ言うでない。そんなことあるわけが・・・、アイタタタ・・・」
レトロッチ
「もし人間関係でお悩みでしたら、世界子供電話相談室長のアタクシが親身になって相談にのりますわヨ。Ciao!」
TImusica
「世界子供電話相談室長って・・・何? ・・・ま、そんなことはどうでもヨロシ。そうかそうか、レトロッチも普段は悪態ばかりついておるが、いざとなったら優しいんじゃの。じ、実はな・・・、今までズーッと内緒にしておったんじゃが・・・・・・」
レトロッチ
「アラそう。じゃあこれからもズーッと、ズズズイ~~~っと末永く内緒にしておくてくださいましな。大家さんの胸の中だけにネ。ハイ、カウンセリングタイム終了。ところで、ペペロンちゃんが個展ですって?」
TImusica
「オイ!」
レトロッチ
「え、なになに? デジカメ写真展、ギャッキョウ~ミズタマ・・・? マンマ・ミーア! アタクシを差し置いて何てクソ生意気な! プンプン!」
TImusica
「オイオイ! 無視かい。それに“ギャッキョウ”じゃなくて“ギャッコウ”。『逆光~水玉少年少女~』展!」
レトロッチ
「フィルム派のアタクシからすれば、何度でもやり直しのきくデジタル写真なんて甘ちゃんよ、甘ちゃん。プンプン!」
TImusica
「オイオ~~イ! 吾輩はここじゃぞ~~~い! 勝手に話進めるんじゃな~~~~い!」
レトロッチ
「だいたい写真てのはネ、一発勝負のギャンブルと同じようなもんですのヨ。プンプン!」
TImusica
「ギャンブルって・・・、何か例えが変」
レトロッチ
「やり直しのきかないフィルム写真にこそ、撮影の本質がありますのヨ。それに、現像が仕上がるまでのアノ時間。お腹を痛めて生んだばかりのマイベイビーの顔をすぐに見ることも許されず、対面するまでのモドカシイ時間と良く似てる・・・」
TImusica
「だから、例えが何か変だってのマイベイビー」
レトロッチ
「でもネ、そんな不便さにこそ、真のマロンがあるのではなくって?」
TImusica
「マロンじゃなくてロマンじゃろうが」
レトロッチ
「・・・マロン? あ、そうそうマロンと言えば、マロンケーキ、マロンケーキよ。・・・アリャ? 冷蔵庫に入れておいたはずなのに、どこへ行っちゃったのかしらん? アタクシのマロンケーキ、マロンちゃんや~~~い。怒らないから出てらっしゃ~~~い」
TACIAO
「・・・ムシャムシャゴックン」
レトロッチ
「ヘ?」
TImusica
「おわっ! ビックリしたなぁ、もう。TACIAOよ、そこにおったんかい」
TACIAO
「・・・ずっと居たよ」
レトロッチ
「ムシャムシャゴックンって?」
TACIAO
「・・・ご、ごめん、レトロッチ。マロンケーキ食べちゃったよ、二つとも。・・・ゲップ」
レトロッチ
「オー、ナンテコッタ! よ~く~もおおおおおっ!! アタクシのロマン・・・、じゃなくって、マロンを返しなさあああああああい!!!」
TImusica
「ギャ~~~~~~ッ!!!!! (グキグキグッキンボキッ)」
・・・・・・・・・・・・
レトロッチ
「ハァハァハァハァハァ・・・・・・」
TImusica
「ウウウウ、な・・・、な・・・、何でワシがこんな目に・・・? ・・・や、やっぱり“逆境”の方が正解・・・みたいじゃな。オ、オヌシらがこの美蓮荘に居るかぎり・・・吾輩の人生、逆境三昧じゃて。・・・おお、少年少女たちよ、逆境の中にこそ君輝かん・・・・・・。ガクッ」
TACIAO
「・・・あ~あ、僕のせいで大惨事になっちゃった。♪惨事~のア~ナ~タ~♪な~んてね」
レトロッチ
「上手い!」
つづく・・・?
(注1)1968年4月1日から1988年4月1日までの20年間にわたってフジテレビ系列他で月曜日から金曜日の15時台に生放送されたワイドショー・情報番組(Wikipedia「3時のあなた」から引用)
(注2)1963年10月7日から1979年9月28日まで日本テレビ系列局で放送されていた子供向け番組(Wikipedia「ロンパールーム」から引用)
第一幕
2017/9/7
TImusica
「ふ~、やっとこさ完成にこぎ着けたぞよ、ホームページ。告知より相当完成が遅れてしまったわい。ま、それも無理ないか。何せ、知識ゼロからのスタートじゃからな。大目に見てやってくれや、お二人さんよ」
TACIAO
「・・・・・・・・」
レトロッチ
「・・・・・・・・」
TImusica
「おいおい、無視かい沈黙かい。労いの言葉とか、拍手とかはないんかい?」
・・・パチパチ・・・、パ・・チ・・・、パ・・・・チ・・・・・・パ・・・・・・・・・・・・
TImusica
「フン! 盛大な拍手、ありがとさんよ。ったく、ハンパ愚かな奴らめ。一体誰のためにこのサイトをこしらえてやったと思っとるんじゃ、エ? これはな、オヌシらの作品発表の場なんじゃぞ。そもそも、お主らがな~んにもせんから吾輩がこんな苦労して、来る日も来る日もパソコンと格闘しとったんじゃ」
TACIAO
「・・・べ、別に頼んでない・・・よね? レトロッチ」
レトロッチ
「Si。アタクシたち、別に大家さんにな~んにも頼んでおりませんのことヨ。それにネ、どうせ作ってくれるんでしたら、もっと手際よくスピーディーにお願いしますワ。時間かけた割には、何か素人っぽさ丸出しのサイトですわネ」
TACIAO
「・・・言えてるかも。レイアウトなんかもひと昔前って感じがする。面倒なホームページより、手軽なブログとかにしておけば楽だったのにね」
レトロッチ
「Si。無理して背伸びしようとするから、時間も手間もかかっちゃうってこと。身の程を知るべきですワ」
TImusica
「ぬな~、人の親切に対してなんちゅう口の利き方じゃ。失礼千万! あ~、もー気分害した。お目目も害した」
TACIAO
「・・・お目目がどうかした?」
TImusica
「そ、そうじゃ、目じゃ。目をやられてしもうたんじゃ。あ~、何て言ったっけかな、PCから出てるというアレ。何とかライト。ん~、思い出せんな」
TACIAO
「・・・ああ、何だか・・・ブルーな気分・・・になってきた・・・」
TImusica
「ん? ブルー・・・? おお! そうじゃった、そうじゃった。ブルーライト、ブルーライト!」
レトロッチ
「♪ヨコ~ハマ~♪」
TImusica
「お、さすがレトロッチ。日本人でもないのに古~い昭和歌謡知っとるねぇ・・・って、そんなことじゃなくて! オヌシらのために毎日毎日至近距離でPCとニラメッコし続けて、ブルーライトをたらふく吸収しすぎたせいで、近頃お目目の調子がすこぶる悪いんじゃ。あ~、もうPC用メガネなしで生活できんようになってしもうた。こうしている間も目が疲れてチカチカして・・・」
TACIAO
「・・・ブルーライトって目の健康に相当良くないみたいだね」
レトロッチ
「Si。で、そうやって最近はいつもPC用メガネつけておりますのネ。今だってサ」
TACIAO
「・・・でも今パソコンついていないし」
TImusica
「TACIAOよ、甘いわ。ブルーライトってのはな、PCやテレビから出てるとは限らんのじゃぞ。オヌシには見えんか? レトロッチの目を見てみぃ。時々青く光っておるではないか。 それもブルーライトの一種なんじゃて」
レトロッチ
「No! そんなわけないでしょ。気のせい気のせい。モウロクするには三年早いのことヨ」
TImusica
「た、たった三年? 吾輩、いくつだっけ?」
ピカッ。
TACIAO
「・・・あ、何か・・・光った・・・?」
TImusica
「ね、ね、今見た? 見たでしょ? 光ったでしょ? やはり光の出所はレトロッチの眼ん玉の中じゃた」
レトロッチ
「マンマ・ミーア! なんちゅうことをおっしゃいますの? まるでアタクシのことをバケネコかロボットみたいに。失礼千万なのは大家さんの方ですのことヨ。ばっかやろうが」
TImusica
「ば、ばっかやろうが・・・とな? レトロッチ、オヌシって奴は言葉遣いがまるでなっとら~ん! いつもいつも人をバカにしくさってからに。外国人でチョット美人だからって、甘やかしたりはせんぞ! もう怒った。やる気なくした。生きる気なくした。罰として今夜のオカズは梅干しのみとする」
TACIAO
「・・・だってさ」
レトロッチ
「オー、ナンテコッタ! それは残念あるのことヨ」
TImusica
「ムハハハ、どうじゃ参ったか。残念じゃったな、これも吾輩をバカにした罰じゃ。ま、今すぐ土下座して謝るんなら許してやらんわけでもないが」
TACIAO
「・・・土下座」
レトロッチ
「フゥー、残念なのは大家さんの方ですワ」
TImusica
「?」
TACIAO
「・・・せっかく、買ってきたのにね。お礼のつもりで」
レトロッチ
「HP完成のお祝いのツモリで」
TImusica
「お、お礼? お祝い?」
TACIAO
「・・・すき焼きの材料」
レトロッチ
「お肉もフンパツしたのことヨ。正真正銘高級国産牛肉。あ~ザンネンザンネン」
TImusica
「高級・・・国産・・・牛肉・・・?」
TACIAO
「・・・せっかくだし、しょうがないから二人で食べよっか、レトロッチ」
レトロッチ
「オー、賛成賛成。三人分を二人で食べたらシアワセ1.5倍ですのことヨ。デザートのケーキも三等分じゃなくって二等分。糖分も1.5倍で太りマース! でもいいってことヨ」
TImusica
「く、く、・・・・・」
TACIAO
「・・・じゃ、師匠の夕飯は梅干しのみということで。すき焼きは淋しいけど二人で食べるよ」
TImusica
「く、く、く・・・・・」
レトロッチ
「じゃあね~。サイナラ、サイナラ、サイナラ」
TImusica
「く、く、く、食わせて・・・。食わせてくれぃ」
TACIAO
「・・・食わせてくれぃ・・・だって」
レトロッチ
「食わせてくれぃ? ナンテコッタ! 言葉遣いがまるでなっとら~ん!」
TImusica
「た、食べ・・・、食べさせておくんなまし、高級国産お肉・・・。この通り!!」
TACIAO
「・・・あ~あ、土下座しちゃったよ」
パシャッ
レトロッチ
「オー! ザンマ~ミ~ヤ~! ウソで~す。すき焼きなんて真っ青なウソ! そんなもんありませ~んのことヨ。それにしても大家さんの土下座ポーズ、中々サマになっておりましてヨ。いいショット頂きましたワ」
TImusica
「ぬ、ぬな~? オニョレ~! 謀ったな~~~!!」」
ピカッ
TImusica
「うっ、ま、また光った? オ、オヌシ何者じゃ? め、目が、目が、目が~~~~!!」
TACIAO
「・・・今のうちに逃げよう」
レトロッチ
「Si。そんじゃ大家さん、今度こそサイナラ、サイナラ、サイナラ」
TACIAO
「・・・ところでさぁ、逃げついでにお寿司でも食べに行こうか」
レトロッチ
「オー、それはナイスアイディア! アタクシ、すき焼きよりお寿司の方が断然好きなんですワ」
つづく・・・?